ぬくもり宅配便 吹田の温泉をデイケアに
2006年02月15日

Asahi: http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000000602150002
温泉風に改装された湯船に湯を注ぐ「エヌエスケイ」社員の初田泰邦さん=吹田市昭和町の「フレンドハウス吹田」で
源泉地から採取した温泉を、お年寄りのデイケア施設に配達する「温泉宅配便」が好評だ。昨年夏、事業化にこぎ着けた温泉好きの設備工事業者は「温泉地までなかなか出かけられないお年寄りに喜んでもらえればうれしい」と話す。
温泉を配達しているのは鶴見区の設備工事会社「エヌエスケイ」。昨年秋に事業化し、依頼主の風呂場の近くに保温装置がついた専用タンクを設置し、週2回、温泉を配達し注ぎ込む。源泉は吹田市内にあり、弱アルカリ性で神経痛や冷え性、皮膚病に効くという。今のところ吹田、枚方、豊中各市のデイケア施設計4カ所に配達している。
本業は、消火装置や給排水施設のメンテナンスだが、4年前に全国各地の温泉でレジオネラ菌感染が問題になったとき、水回りの施設を点検する仕事の注文が急増。温泉好きの野口隆雄専務(38)は「安心でき安全な温泉を身近に楽しめたら」と考えた。
一昨年、銭湯を経営する知人が持つ源泉が、事業化されていないことを知った。近所の人に試してもらったところ「アトピーの症状が軽くなった」などと好評だったことから、事業化を決心。泉質を調査したうえで大阪府の許可をとった。個人向けの販売も考えたが、値段が高くなってしまうため、利用者が多いデイケア施設に絞ったという。
温泉配達を利用している「フレンドハウス吹田」(吹田市昭和町)の清田ひろ子施設長は「体が痛いという人がこの冬は少ない」と実感。喜ぶ利用者の声にこたえ木製の浴槽や岩肌のような壁面など、風呂場の一部を温泉風に改装した。週に数回利用する早崎徳之助さん(82)は「ここには、お風呂に入るのを楽しみに来ている。肌の調子もよく手足が冷えなくなった」という。
配達は、源泉から運べる範囲内で応じている。問い合わせはエヌエスケイ(06・6911・7711)。